製造業とユーザーをつなぐファクトリープロジェクト
平成19年度 東京都ものづくり新集積形成事業支援対象グループ

熊倉硝子工芸

01:庶民の街、亀戸

01:庶民の街、亀戸

隅田川と旧中川に挟まれた地域は、江戸時代の人口増で溢れた町民たちが移り住み、豊かな下町文化を形成した場所だ。小名木川、堅川、北十間川、横十間川など、幾筋もの運河が開削され、物資や人を運ぶルートとして供された。横十間川は、藤祭りで有名な亀戸天神の脇を流れていることから、別名「天神運河」と呼ばれている。

門前町として栄える亀戸天神通りを西に向かい、左に折れると両側に懐かしい商店が立ち並ぶ。正面に控えている亀戸香取神社の直前の細い道をさらに左に入るとありふれた住宅が軒を連ねている。道端の電柱を見上げると、<江戸切子の店 華硝>とある。

看板の矢印に導かれるまま、昔は農道ではなかったかと思わせる曲がりくねった路を進むと、一軒の住宅の前に江戸切子が飾られているのが見える。この、こざっぱりとした住宅の一階が<熊倉硝子工芸>の工房であり、3階が<華硝>のショールーム・お店になっている。華硝の看板娘さん、熊倉千砂都さんに工房とショールームをご案内いただいた。

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