製造業とユーザーをつなぐファクトリープロジェクト
平成19年度 東京都ものづくり新集積形成事業支援対象グループ

小池製作所

10.あたらしいものづくり

10.あたらしいものづくり

小池製作所では、各種工業用部品の受託製造から、ITを活用したエンドユーザー向けのものづくりに業務の範囲を広げています.この様な受注機会の多様化は法人向け業務の受注減に対して補完関係をもつと言われていますが、実際には、作図の方法や素材の使い分け、工作機械の制限による加工の可否の伝達等、設計図とおりの製品を精度よく製作し納入する業態には無い苦労があります.小池製作所では、熟練工のお父さんが材料の段取りや効率の良い治具の提案をし、息子さんが素材の特性や加工内容について顧客と擦り合わせをするという具合に、世代間で役割分担を行うことで様々なニーズに応えていることが印象的でした.

社会の情報化により、元請-下請といったこれまでの仕組みに加え、よりフラットで広範な社会の中でのものづくり企業のあり方が模索されています.しかしこのことは、それまで専門家以外にはブラックボックスであったものづくりの知恵を他者にわかり易く発信するといった、これまでものづくり企業があまり顧慮してこなかったことに関心をもつことが重要になってきます.父子二代の小池製作所のものづくりを拝見し、創業者の経験を後継者が吸収するという日常が、そのままサイト上での豊富な情報量や分かり易さにつながっている様に感じました.[写真:松野 勉 文責;原田一朗/FPJ]

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